素晴らしき♪おじいちゃん、おばあちゃん♪泣いて!笑って!

リニューアル❤高齢者の方の驚いた!笑った!泣いた!感動した!のエピソード

素直になれない…高齢者ゆえに

時として、ご自分で「孤立」というバリアを張っている、お年寄りにお会いすることがあります。でもそのバリアは、硬いようで柔らかく、厚いようで薄かったりするのです。

そして「私は、誰の仲間に入らなくてもいい!誰とも話すことなんかない!」と言っているお年寄りこそ、心の深層部から「仲間に入りたい。話しがしたい。」と、バリア解除スイッチのすれすれまで、長い手を伸ばしているのです。

しかしその「仲間に入りたい。話しがしたい。」の前には「みんなが私の方を向いてくれる・いつでも私一人にだけ話しをしてくれる」の絶対条件が、もれなく付いてくるのです。少なからずとも、それが叶わないとわかっているので、バリアを張っているのかもしれません。

だったら「みんなが!と、私一人にだけ!」を、取りはらってしまえば簡単ですよね。だけど…そう簡単には行きません。人生の吸いも甘いもたくさんの経験を経て、歳を重ねてきた方です。ここに至るまでの何かしらの原因があったはずなのです。だからといって、その原因を無理にさぐる必要はありません。伸ばした手の方に、こちらの手も伸ばして行くだけです。バリアをこちらから壊わさないように注意しながら、手を伸ばし続ける!これしかないのです。

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【ほんわか居眠りおばあさん】

 

ある老人施設で出会ったおばあさん。

まず新聞の日付け欄を確認する。

おばあさん「今日は9月○日ですね?」

私が答える。

私「そうです9月○日です」

おばあさん「だとしたら○曜日ですね?」

私「そうです○曜日です」

おばあさん「9月ということは秋ですね。寂しいねー」

私「寒くなると寂しい感じがしますね」

おばあさん「えっ!秋が寂しいと思うのかい?あんたも」

そう言った後、おばあさんは5~10分ほど居眠りをする。

このルーティーンを何度も繰り返します。

季節ごとに会話の内容は、少しずつ変化しますが…

今日と言う日を忘れないように、一生懸命確認し、自分に共感する人がいると安心して眠りに入る。

何歳になろうが、自分の生きている実感と、共感というあったかいスープは必要なのだと…

短い単純な会話だけれども、おばあさんの言葉は、いつも私に何かを感じさせてくれるものです。

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【孤独と闘う老女の本音】

 東京で家族と暮らす男性からの依頼。

「一人暮らしをしている母の話し相手になってやってほしい。二人の子どもが受験をひかえているので、現状、母に会いに行ってやれない。母の周囲には亡くなった父の親戚が住んでいるけれど、ほとんど交流はないようです。ときどき一人で散歩には出ているようですが、1日誰とも会話をしないというのは、どうなのだろうと考えたら胸が詰まってきた」とのことでした。

 早速、依頼人様のお母様のもとへ訪問しました。

 最初、お母様は私の訪問を快く思ってはいなかったようで「息子から電話はもらいましたが、私は元気に暮らしています。心配は要らないと息子に伝えてください。」と、玄関先で話されました。しかし、その眼差しの奥から発する悲しさを感じた私は、無遠慮とは思いましたが「息子さんからの依頼をうけているので、少しの時間でもいいのでお話しさせてもらえませんか?」とお願いしてみました。

お母様は、困ったようすを見せていましたが少し考え「まあ、せっかく来たんだからお茶でも飲んで行って。わたしのことは気にしなくていいから(話し相手)」と、言ってくれました。

お母様は、お花が好きなようで、いろいろな鉢植えのお花を育てていました。お母様は言いました「昔はもっとたくさんの鉢植えがあったんだけど、今は半分以下になってしまったのよ。世話をするのも疲れてきてね。誰に見せるわけでもないし」と、ため息をつきました。そのため息を打ち消すように「いやいや、元気なんだよ。気にしないでおくれ。年をとると体力的に疲れるのは、当たり前だから」と、慌てて言った後は、お花のこと、息子さんの幼少のころの話し、料理の話しなどの何気ない会話を楽しんでくれました。終始、笑顔でお話しをされていたお母様ですが…突然、顔を曇らせ

「だけどね。誰とも話をしないで1日を終えて布団に入ると、涙が流れてくるときもあるのよ。でも、私って欲張り人間だから、少しでも誰かと話をすると、また話をしたくなってくる…でも、私の都合ばかり言うわけにもいかないでしょ?こちらが話をしたいなと思っても、断られることもある…そんなときは、悲しくなるものね。気が小さくて欲張りな年寄りですよ。美味しいものを食べたら、またすぐ食べたくなっちゃうタイプね私は」と、曇り顔は晴れやかな顔になり、ペロッと舌を出し笑った。本心を少し出せたことで安心してくれたのかな?と、私は嬉しくなってしまいました。

それから最初は渋っていた写真も撮らせてくれました。「息子には、寂しそうだったなどと、口が裂けても言わないでくれ!同居しようと言いだしかねないから。私は、寂しくないとは言わないけど、一人暮らしの楽さの方を優先したいからね」

これこそが彼女の本音なのだと思う。「孤独は嫌だ!けれどもシングルライフは好きである」

 帰りに「またね」と言ってくれたお母様の一言で、私も元気をもらい帰路につきました。

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